NHKの番組「グレーテルのかまど」で「Jリーガー松田直樹の友情のパンケーキ」と題して松田直樹が友とひそかに食べたパンケーキの逸話を放送予定だ。
グレーテルのかまど「Jリーガー松田直樹の友情のパンケーキ」 はEテレ2014年5月23日(金)午後9:30~午後9:55、出演は川口能活,中澤佑二,佐藤由紀彦,安永聡太郞ということでマリノス時代のようだ。
「グレーテルのかまど」は”仕事や子育てに追われながらも”ひと息つける自分の時間”を大切にしたい。
そんなオトナの女性のために”美しく” “優しく” “柔らかく” スイーツに迫る番組”とのこと。
目次
松田直樹の足跡と人柄
松田直樹は横浜F・マリノスでキャプテンとして2年連続優勝を果たすなど中心選手として活躍した。その後2011年JFL松本山雅FCに移籍、同年急性心筋梗塞で急死した。カズは葬式後「とても優秀で世界で通用する選手だったと思う」とコメント。センターバックでコンビを組んだ中澤佑二は「敵だろうと味方だろうと思ったことを口にする。何を知らない人からすると何言ってんだコイツってなるけどマツさんをよく知ってる人からすればそれは彼の愛情だった。」と語った。
松田直樹が一際愛したパンケーキ
親友・安永聡太郎が弔辞で触れたようにが松田直樹にはパンケーキにある思いがあったという。入団一年目、開幕からスタメンに指名され飛ぶ鳥落とす勢いだった松田直樹は試合がない日は毎晩のように安永を誘ったという。
試合に出られたり出られなかったりする中で二人でああでもないこうでもないと語り合った。入団一年目の松田にとって不安を癒やし明日への活力を蓄える大事な時間だった。
「お前は毎晩のようにオレを誘ってファミレスでパンケーキを食べてたな。あれは俺にとってもすごく楽しい時間だった」
友と共と囲むパンケーキには少年時代のある記憶も重なっていた。少年時代、母手作りのおやつとしてパンケーキが出てきた。はちみつたっぷりのパンケーキが直樹は好きだった。姉も兄妹で取り合いながら食べるパンケーキはいい思い出だと語る。
プロ2年目、体重が増え怪我に悩まされた松田は川口能活に紹介されたトレーナーを紹介してもらった。スイーツ大好きな松田だったがサッカーのために油と砂糖を制限し体型を管理した。
2003年、キャプテンとして優勝に導く
もうひとりの親友佐藤由紀彦。練習の後キャプテンではなく一人の人間として自分をさらけ出したという。あまり乗ってない時は意見を求めらたりした。二人が腹を割って話せる場所はいつも同じ。メニューにはパンケーキがあった。「一回だけ食べちゃったことがある。ストレスが最高潮だったんでしょうね。」最終節、優勝のかかった大一番でキーパーが一発退場してしまう。チームのムードが最悪だったとき松田はメンバーを奮い立たせる。闘志あふれるプレーに勢いを取り戻したロスタイム、松田からのこぼれ球を競り合った久保がゴール。苦しんだ末の優勝を決めた。
松本山雅FC時代、最後の思い出
長野で暮らす松田は訪れてきた安永をパンケーキでもてなす。いきなり生地をこねだし「明日うまいパンケーキ食わせてやっから」と。翌日7時頃パンケーキを焼き出したらみんな眠いから反応が悪かった。そうしたらマツはへそを曲げてしまった。帰り際も「もう一晩止まってけよ」と言われたが仕事があったから「無理無理またお前のパンケーキ出てくるしw」と言って別れた。それが最後の会話になってしまった。「あいつのパンケーキを褒めずじまいになっちゃった。」そう、松田直樹にとって男の友情のパンケーキ、そして生涯愛したスイーツだった。
感想
退団時の「ただ、オレ、マジでサッカー好きなんすよ。マジで、もっとサッカーやりたいです。」という叫びは今でも心に残っている。追悼試合にも行った。憎めないマツらしいエピソードだなあと思います。
番組概要
Jリーグ横浜F・マリノスに16年在籍、チームを率いて2連続Jリーグを制覇するなど活躍するも、2010年戦力外通告を受けた松田。そして松本山雅FCに移籍後、練習中に急死。最後まで闘志あふれるプレースタイルは最も記憶に残る選手とも評される。ライバルたちとしのぎを削り、厳しい練習、自分の弱さと闘う日々。そんな松田には真夜中に親友とパンケーキを食べた経験が。それは自分と向き合うための大切な時間だった。